シックスセンスの天才子役、変わり果てた36歳の今 ドラッグ所持やアルコール依存症を経験

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この映画の成功は、オスメントの名演技なしにはありえなかった。撮影当時10歳だったオスメントは、それまでにも『フォレスト・ガンプ/一期一会』や『シカゴホープ』『アリー・myラブ』などのドラマに出演していたが、ウィリスとほぼ共同主演ともいえるこの映画で大ブレイク。

翌2000年にはケビン・スペイシー、ヘレン・ハントと共演する『ペイ・フォワード 可能の王国』が公開され、2001年には、スタンリー・キューブリックが実現させられなかったプロジェクトをスティーブン・スピルバーグが引き継いだ注目作『A.I.』で、主人公のロボット、デビッド役に大抜擢された。

人間そっくりだが人間ではないデビッドを演じるオスメントの微妙な演技は、今見直しても感心させられるばかりだ。しかも、彼は、2時間半近いこの映画のほとんどのシーンに登場するのである。

天才子役の立場を確立

この映画は日本で大ヒットしたのに対し、アメリカではまずまず。アカデミー賞にも音楽と視覚効果部門にしか候補入りしなかった。それでも、オスメントが「天才子役」の肩書に十分ふさわしい実力の持ち主であることは、あらためて証明されたといえる。

そして2003年には、『ウォルター少年と、夏の休日』で、大ベテラン俳優マイケル・ケイン、ロバート・デュヴァルと共演。15歳だったオスメントは、声を含め、体が変化していたため、撮影は脚本の流れ通りに行われた。人間としての彼の成長が見られる作品である。

一般人の記憶にある彼の映画は、おそらくここまでだろう。日本での公開作は、この次は、2015年に開催された「未体験ゾーンの映画たち」で上映された2013年の『タイム・チェイサー』まで、1本もないのだ。その間、彼は何をしていたのか。なぜあまり姿を見なくなったのか。

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