米6月消費支出は0.2%増どまりに 4カ月ぶりの低い伸び
[ワシントン 3日 ロイター] - 米商務省が3日発表した6月の個人所得・消費支出統計は、消費支出が前月比0.2%増と、4カ月ぶりの低い伸び率となった。市場予想と一致した。自動車など耐久財の需要が減り、第2・四半期の終盤にかけて経済の勢いがいくらか失われたことを示唆した。
5月の数字は当初発表の0.9%増から0.7%増へ下方修正された。
個人消費は国内総生産(GDP)の3分の2を占める。先月30日に発表された第2・四半期GDPは2.3%増で、個人消費が2.9%増だった。
消費支出の緩慢な伸びは、第3・四半期に入るに当たって経済の勢いが弱まっていることを示唆しているが、住宅部門の底堅さと雇用市場の引き締まりがこうした傾向を和らげるとみられる。
連邦公開市場委員会(FOMC)は先月29日に発表した声明で経済が緩やかに成長しているとの見方を示した。雇用情勢への見方は前回より良くなり、住宅市場には「さらなる」改善がみられたとした。9月にも約10年ぶりとなる利上げ開始の可能性があるとの見方が広がった。
キャピタル・エコノミクスのシニア米国エコノミスト、ポール・デールス氏は、「労働市場が改善していることで、消費はまもなく底上げされると見ているため、今回の結果についてそれほど懸念していない」とし、「9月に利上げが実施される公算は依然として大きいと考えている」と述べた。
消費支出の内訳は、自動車などの耐久財が1.3%減と、5月のプラスからマイナスへ転じた。電気・ガスなどのサービスは0.4%増だった。
インフレ調整後の消費支出は横ばいで、5月の0.4%増から減速した。
個人所得は0.4%増加し、3カ月連続のプラスとなった。所得の伸び率が消費を上回ったことから、貯蓄率は前月の4.6%から4.8%に上昇した。
物価上昇圧力は依然として弱かった。FRBが物価安定の目安とする個人消費支出(PCE)物価指数は前月比で0.2%上昇。5月は0.3%上昇だった。前年同月比は0.3%上昇だった。
変動の大きい食品やエネルギーを除いたコアPCEは3カ月連続で0.1%上昇だった。前年同月比は1.3%上昇。1月以来6カ月連続で同じ上昇率を維持している。
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