そのときに相手の意見を否定しないことが大切です。例えば、「温泉もいいけど、家でゆっくり過ごしたいな」という感じです。自分の本音を口にせず、「いいけど」と濁すのは、「小さな不満を察しろ」と暗に言っているような印象を与えます。「意見があるなら適当に返さないで、濁さずちゃんと言ってよ」という気持ちにもなるでしょう。
「本当にどっちでもいい」という気持ちが、「けど」という語尾に表れることもあります。「相手の好きにすればいい」というのが、やさしさだと考えているのかもしれませんが、妻は夫に意見を求めているのです。「どちらでもいい」は自分の考えを伝えることを放棄しているともいえ、相手へのやさしさとは違います。せめて「混んでいるところじゃなければいいよ」など、自分が譲れない点を伝えるだけでも、妻は向き合ってもらえたとポジティブに感じられるはずです。
「〜してあげる」の他人事感
妻:……(「あげるっ」て、なんなの?)
夫としてはよかれと思っているかもしれませんが、「〜してあげる」には、「そもそも自分の仕事ではないけれど、手伝ってあげる」という「他人ごと」感がプンプンします。
家事にしろ、子育てにしろ、家庭のことは夫婦が協力してやることです。つまり、それは「夫の仕事」でもあるわけです。それなのに、妻の仕事を親切に手伝っているという「ドヤ顔」的な意識が「◯◯してあげる」という言い回しになっていませんか? まずは「家事や育児も自分の仕事」と、「自分ごと化」すること。そうすると自ずと「〜してあげる」というフレーズが出てこなくなるはずです。声をかけるときは、「手伝うことある?」よりも「なにかすることある?」のほうが、当事者意識が感じられて、妻からの好感度も高くなります。
もうひとつ気をつけたいのが、家事の手順は人によってこだわりがあるということ。せっかくお皿を洗ったのに、「油ものは別で洗ってほしかったのに……」とか「コップはこう並べてくれないと……」などと、せっかく家事をしたのに妻から文句を言われてイヤな気分になったことはありませんか?
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