そこへいくと、独身証明書、身分証明書、収入証明書、学歴証明書(短大卒以上)、資格証明書(資格を有する職業の場合)などの公的書類を提出しないと、婚活サイトへの登録ができない結婚相談所は、身元の確証が取れている。
しかしながら、リスクを回避し、安全な場所で婚活をしようとしている人たちには、マッチングアプリに登録している人たちよりも恋愛慣れしていないケースが多いのも、また事実だ。
なかには、これまで一度も恋愛を経験したことがない人たちもいる。
もちろん、結婚は多くの恋愛をしてきた人のみができるとは限らない。恋愛初心者同士が出会い、そこで結婚を前提にした交際に入れば、意外とすんなりと結婚まで進んでいく。また、どちらかが恋愛経験豊富であれば、初心者の相手をうまくリードして、結婚まで進めていくこともできる。
近年は、恋愛初心者の男性と、ある程度恋愛経験を重ねてきた年上の女性との結婚も多くなってきている。
筆者の相談室でも、過去に「一度も女性とお付き合いしたことがない」という34歳のとしお(仮名)と、バツイチのりえこ(37歳、仮名)が成婚を決めた。
恋愛初心者には経験者のほうがいい
りえこと見合いをするまで、としおは年下女性にこだわっていた。有名私大卒で年収も高かったとしおは、見合いはすんなり組めるのだが、女性と対峙すると極度に緊張してしまい、なかなか交際希望をもらえずにいた。また交際に入っても、それをうまく進めることができなかった。
そんなとき、目先を変えて、年上のりえこと見合いをしてみた。
「りえこさんは、会話もうまくリードしてくれて、緊張しないで話すことができました。たくさん笑う明るい人だし、最初は“年上はどうかな”と思っていたけれど、僕のような恋愛初心者には、ある程度恋愛経験のある年上が合っているというのがわかりました」
これは3年前の話で、結婚後2人は女の子を授かり、現在第2子を妊娠していると、先日連絡が来ていた。
結婚相談所は恋人を探す場所ではなく、結婚相手を探す場所なので、相性が合う相手に出会えたら、その先には結婚が待っている。ただ、利点ばかりではない。
先述したが、恋愛初心者や、恋愛が不得手、人とのコミュニケーションが不得手という人は苦戦する。また親などに無理やり入会させられた人は、活動が熱心ではない。仕事が忙しくなると、交際を放り出してしまう人もいる。デートの約束を取り付けたり、連絡を返信したりすることにスピード感がない人も一部いる。
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