「総資本経常利益率(経常利益÷総資本×100)」とは、企業が自己資本や他人資本を問わず経営活動に使用する資本に対して、どれだけの利益をあげているかを示す指標です。資本単位当たりの収益性は高いことが理想とされます。
また、「売上高経常利益率(経常利益÷売上高×100)」とは、売上高に対して経常段階での利益をどの程度あげたかを表わしています。この値が高いほど損益に関係する経常収益、経常費用の管理が相対的に良好であることを示しており、企業の経営状況が良いとされています。
「売上高当期利益率(当期純利益÷売上高×100)」とは、売上高に対して税引き後の最終利益をどの程度あげたかを表わす指標です。この利益は利益留保の対象となるもので、低いと利益留保も低くなり、株主に対する配当もできなくなる可能性も出てきます。
実は佐賀県が日本のナンバーワン?
図表をもう一度みると、売上高経常利益率の高い上位10都県が並んでいます。これによって、どの地域がビジネスにおいて相対的に優れたパフォーマンスを見せているのかがわかります。
経常利益自体は、東京都が約1663万円(中央値)で突出して高くなっています。
しかし、売上高経常利益率が最も高いのは、実は3.18%の佐賀県でした。佐賀県は、総資本経常利益率が47都道府県で唯一4%台だったほか、売上高当期利益率も2位でした。
ディスカウントストアを経営しているダイレックスや、対外診断用の医薬品を製造するミズホメディーなどが、大幅な経常利益をあげるなど高い利益率を生み出しています。