ニコンが市場拡大中のミラーレスカメラを10月20日発売へ。女性層の取り込みに照準

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ニコンが市場拡大中のミラーレスカメラを10月20日発売へ。女性層の取り込みに照準

デジタル一眼レフカメラ大手のニコンは9月21日、ミラーレスカメラに参入すると発表した。

10月20日に世界同時発売する「Nikon1(ワン)」は、一眼レフからミラー部分を取り除いたミラーレス構造を採用。レンズ交換式デジカメで世界最小を実現し、専用の交換レンズだけでなく、アダプターを装着すれば既存のニコンレンズも使用できる。動画撮影中に静止画を撮ることも可能だ。

ニコンはシリーズ第一弾として、「Nikon1 J1)」「Nikon1 V1」の2機種を用意した。販売価格はJ1が標準レンズとのセットで7万円前後、V1が同じく標準レンズとのセットで10万5千円前後を想定する。デザイン性も意識し、シルバー、黒、白、赤、そしてピンクの5色を揃えた。

ミラーレスは小さくて軽く、持ち運びに便利なことから、女性層を中心に支持を集める。その女性層が牽引し、国内の一眼カメラ販売に占めるミラーレスの比率は、昨年9月の25・8%から今年8月には41・4%と急拡大中(調査会社BCN調べ)。

ニコンも当然、女性層の取り込みを意識する。「当社調べによると、一眼レフはユーザーの女性比率が15%強だが、ミラーレスは35%前後と、およそ倍の数字。この傾向は、近年ますます鮮明になっている。そこで、Nikon1は女性層を意識して開発したし、女性層にも受け入れられると確信している」(ニコンの岡本恭幸取締役)。

また、ニコンはミラーレスを新たな収益の柱として育成する方針だ。同社は目下、好採算の一眼レフが大きく稼ぐ。一方で、コンパクトはカメラ付き携帯電話との顧客争奪戦が激化し、年率15%程度の販価下落を強いられている。

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