死んだ「小さなトカゲ」が訴える飼い主への"望み" 「砂漠で暮らす動物が暑さで死ぬ」という意味

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ヒョウモントカゲモドキは、ブリーダーや愛好家によって多くの品種(モルフ)が生み出されています。

稀少な品種になると20万円を超えるものもありますが、普及している品種だと8000円くらいで買えます。記事には都内のショップに協力いただき、撮影したさまざまな品種の写真を掲載していますので、ぜひじっくりとご覧になってみてください。

10年ほど前までは「一部の愛好家が飼育する珍しい生き物」というイメージが強かったのですが、近年は飼育技術が洗練され、専用の飼育器具や餌なども販売されるようになってきました。

性格は温和で大人しく、イヌやネコのように鳴いたり物を壊したりすることはありません。体毛がないので、飼い主にアレルギーを引き起こすリスクも小さいでしょう。

比較的丈夫な体をしており、飼育下での寿命は15年ほど。個体によっては25年以上生きたという報告もあります。

飼育に必要な初期費用は、普及品種であれば成体の購入費を入れて1万~2万円。餌代など月のコストは、1匹あたり1000~2000円です。

しかし、飼育数が急増したことで、飼い主の無知や不注意によって亡くなる個体も増えました。ブームが起きている動物種では、ファッション感覚で購入されたものがきちんと世話をされずに死亡する、というケースが多発します。本来、生き物を飼うにあたっては、その命に対してしっかりと向き合うべきなのですが……悲しいことです。

爬虫類は温度管理が鬼門

爬虫類は変温動物といって、哺乳類や鳥類のように自分で体温をコントロールすることができません。体温がまわりの環境の温度に依存するのですね。そのため、飼育環境の温度が適切に維持されず、餌を食べなくなったり病気になったりして死に至るということがしばしば起こります。

自分で体温を調節できない爬虫類を飼うということは、“爬虫類が生息している環境そのものを飼うこと”に等しいことなのですね。そのため、爬虫類を飼育するためには、生息環境を理解しておくことが大切です。

原産地が中央アジアの乾燥地域ということで、暑さには強い印象がありますが、もともと昼間は朽ち木の下などでじっとしている夜行性の動物であり、飼育に適した温度は26~32℃です。

みなさんもご承知のように、日本の夏は32℃を上回りますし、冷房のない室内ではさらにその気温より高くなります。特に今の時期には、脱水から腎不全や痛風を起こして亡くなる個体が増えます。

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