ロイヤルホテルが森トラストと資本業務提携、10年後の大阪・旗艦ホテル建て替え構想が明らかに

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ロイヤルホテルが森トラストと資本業務提携、10年後の大阪・旗艦ホテル建て替え構想が明らかに

ロイヤルホテルは9月16日に筆頭株主である森トラストとの資本業務提携を発表した。築年数46年目を迎える旗艦・リーガロイヤルホテル大阪の建て替えの方向性を具体化した重要な提携だ。

まず建て替え時期を10年後メドと設定。3万平メートルに及ぶリーガロイヤルホテル大阪の土地はすべて森トラストに売却し、森トラストの中之島西地区の再開発と一体的に進める構想だ。「オフィスや商業施設などと複合開発し、その中にホテルもあるイメージ。今後共同の開発委員会を作って計画を練っていく」(当社財務部)。大阪の中之島西地区は、国際会議場や住友病院、美術館などがあり、国際文化都市の色合いが濃い。その方向性で複合開発を行っていくという。

これに伴い、当社は子会社保有を含め約3万平メートルの土地を190億円の時価で森トラストに売却。この結果、約30億円の譲渡特損を計上する。一方で、今年6月末時点で440億円あった有利子負債は270億円の水準まで切り下がる見込みだ。当社は今年3月に中期計画を発表し、今後3年間でリーガロイヤルホテル大阪を中心に100億円の設備投資を実施するとしていたが、数十億円の前半の規模で減額されると見られる。ただ、同中計に含まれていた客室の全面改装など営業に直接かかわる部分の投資は実施するという。

今後はキャッシュフローの改善見込みと合わせ、7~8年後に残りの270億円程度の有利子負債はいったん完済する計画。ただし、今回のプロジェクト案でも引き続き、ホテル建物部分の設備投資は当社が受け持つことになる。建て替え時に新たな借り入れやエクイティファイナンスなど資金調達を検討する方向だ。

また今回の提携を機に、森トラストは一部の保有当社株を関西財界の企業に売却し、筆頭株主はアサヒビールとなる予定だ(森トラストは2位株主に)。もともと当社は、東京の帝国ホテルに対抗する形で、関西の有力各社が出資して、戦後に現在のリーガロイヤルホテル大阪が建てられた経緯がある。当社の初代社長はアサヒビールの初代社長(山本爲三郎氏)が兼務しており、そうした歴史を持つ関西財界のバックアップを重視しての資本政策という。

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