イスラエルが「孤立リスク」に直面している

イラン核合意に猛反発を続けた「代償」

ドイツのフランク=ヴァルター・シュタインマイアー外相はネタニヤフ首相の強情な主張を一蹴し、今回の合意を「責任ある内容」と擁護した。「イスラエルはもっと慎重に状況を見回すべきである。悪意をもって今回の合意を批判すべきではない」と述べた。

さらに悪いことに、エルサレムを訪問する予定の英国のフィリップ・ハモンド外相はネタニヤフ首相の強硬路線に対し同情を示さなかった。「あなたが自問しなくてはならないのは、一体どのような合意であればテルアビブの人に歓迎されたか、という問いである。答えはもちろん、イスラエルにとってはどのような合意もイランとの間に求めていないというものだ。イスラエルが求めているのは絶縁状態である。私はそれがこの地域における共通の関心事項だとは思わない」。

この声明に込められている重大な意味は、一般向けに珍しく怒りの感情を示したところにあるのではなく、イスラエルの商業・経済の中心地に対し一見冷たい反応を示したところにある。イスラエル同盟国を代表する人物がテルアビブを、その国(イスラエル)を表す代名詞として表現するのは過去ほとんど例がない。その発言はエルサレムを「両勢力が統一された永遠の都」であることを意味しているのである。

イスラエルへの激しい攻撃

ネタニヤフ首相がそれほどの怒りを買っている理由は何だろうか。

ネタニヤフ首相は彼が西側諸国で積み上げ、米共和党と恥知らずな連携をすることで受けた冷笑の報いを受けているのである。それは今年3月、まさにこのイラン問題について米議会で抗議した、あの問題のある行動でピークに達したものだった。

そのような行動のおかげで、イランによって引き起こされた今回の問題よりも重大なリスクがイスラエル人にもたらされている。国際的な孤立の危険性だ。

軍事アナリストのハレル氏は「米国とイスラエルの深刻な危機、ひいてはオバマ大統領とネタニヤフ首相の間にある緊張関係のために、核問題討議の最終段階でネタニヤフ首相の出る幕がほとんどなかった」とみている。

イランの新たな状態がもたらす脅威に対するイスラエルの反応は、「米国と緊密な関係をどれほど構築できるかどうか」にかかっていると彼は結論付けている。

(コラム:Noga Tarnopolsky)
 

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