イスラエルが「孤立リスク」に直面している

イラン核合意に猛反発を続けた「代償」

その数時間後に行われたニューヨークタイムズ紙とのインタビューにおいて、バラク・オバマ大統領は、この発言に対し真摯に(怒りをあらわに)以下のように応じた。

「批判をする対象が核問題からますます遠ざかっているのではないか。何と表現すればよいか難しいが、彼の批判は相手の人格に移っている。『たとえ核問題で合意できたとしても、あの国(イラン)はテロを支援しつつも制裁解除を手にできるため、手にした資金でさらに悪行に手を染めていくだろう』という見方をしている」

オバマ大統領は「それは1つの可能性にすぎない。その問題に対して我々は系統立ててガードしていく。また、米国は、同盟国、湾岸諸国、イスラエルとともに核プログラム以外の問題ある行動についても阻止していく」と述べた。

本質は見解の相違

もし米国にとってイランが難しい問題、つまり将来の核大国であることを意味するのなら、イスラエルにとってもイランはあらゆるレベルで和解できない敵国である。これは中心的な核プログラム、中東イスラム集団への支援、サイバー戦争から、世界中で行われているイスラエルを標的にした攻撃への支援に至るまで、それぞれについて当てはまる。

イスラエルは、イランの経済に打撃を与えてきた経済制裁こそが、全ての前線での力を削ぐ措置とみている。

「イスラエルは指を差し出して『あの王様は裸だ、この合意は裸の王様だ!』と叫んでいる子どものようだ」と、イスラエルで核問題を担当しているユバール・シュタイニッツ大臣は述べた。

最悪の状態には至っていないものの、米国とイスラエルの間で冷え切った応酬が激しくなっている現在、この両国は良い警察と悪い警察をゲームとして演じるよう仕向けられているのではないかと思ってしまう。

オバマ大統領により明確に示されている米国の作戦は、核問題をイランによる他の全ての「忌まわしい」活動から切り離し、10年にわたり核兵器凍結を目指すところにある。イスラエルからすれば、イランが(核兵器を含むがこれに限らず)あらゆる悪事への投資をするのはこの10年間だとみている。

ネタニヤフ首相はNBCに対し、イランが核兵器開発に至る道には2つあるという。「1つは合意を守るかどうか、もう1つは合意を欺くかどうか。査察が即座に行われるわけではないため、欺くこともできるのだ。実際、この24日は査察が行われない。イランで疑わしい場所がある場合、査察をするのに24日の期間を設けなくてはいけない」。

「24日も、である。麻薬施設を検査するのに麻薬ディーラーに対し24日の猶予を与えるなど、考えられるだろうか?これだけの十分な時間があれば、汚いものをきれいに片付けてしまえるだろう」

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