釧路が都心からの滞在体験で断トツ人気の理由 夏の最高気温は東京より10度、札幌より5度低い

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最大の要因は気象状況と大自然が織りなす、すばらしい環境だろう。太平洋沿岸の釧路は「霧の街」として知られ、夏場は2日に1日の割合で霧が観測される。南からの暖かな季節風が親潮に冷やされて陸地まで運ばれてくるからだ。その影響で夏場は日照時間が短く、気温も上がらない。

釧路の夏の平均気温(最高気温=1991年から2020年)は、7月が19.6度、8月が21.5度である。ちなみに東京は7月が29.9度、8月が31.3度。札幌は7月が25.4度、8月が26.4度である。東京よりも約10度、札幌と比べても約5度も低い。

そして市の周辺に釧路湿原と阿寒摩周という2つの雄大な国立公園が展開する大自然も大きな魅力だ。釧路湿原には国の特別天然記念物タンチョウをはじめ2000種もの貴重な動植物が生息している。阿寒摩周には阿寒湖、屈斜路湖、摩周湖などが点在し、雌阿寒岳、雄阿寒岳など火山も存在。アイヌ文化に触れる機会も多い。

釧路駅前の和商市場には近海で取れた新鮮な魚介類が常に並んでいる。サケ、いくら、ウニ、カニなど北の海の幸をとことん味わえるのも釧路の魅力だ。

釧路
(筆者撮影)

希望条件をすべて満たす釧路

実際、「ちょっと暮らし」の利用者アンケートを見ると、利用自治体を選んだ理由の上位(複数回答)は、①雄大な自然を楽しめる62%、②夏の冷涼な気候46%、③新鮮な食材を堪能できる30%だった。釧路はすべて当てはまっている。

さらに利用目的は①シーズンステイ47%、②2地域居住地探し32%、③移住候補地探し29%となっている。夏場の長期滞在を主眼に置いた利用形態であることがうかがえる。

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