「実家じまい」親の思考を劇的に変えた3つの方法 団塊世代の「捨てられない」「お金がない」問題

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多過ぎん? っていうか、前の家が65平米で十分暮らせていたのに、80平米でものがあふれているのは何故なんだし???

このあたりで私は気付かざるを得なかったのだった。親の終活でまず手を付けるべきは片付けではない。親の世代を冷静に理解することなのだと。

片付けよりも先に、親の思考を分析する

考える私のイラスト
(イラスト/いまがわ)

私が両親を冷静に分析すると、こうなる。

1)なぜ親はモノを捨てられないのか→モノがなかった子ども時代がトラウマになっており、「成功の証=モノを手に入れること」という価値観で長らく生きてきたから。

2)なぜ親はヒステリックになりがちで子の忠告にも耳を貸さないのか→骨の髄までJTCで年功序列に漬かって生きてきたため、自分より目下である子どもから指図を受けるという指令系統に慣れていないから。

3)なぜ、お金がないと言いながらなんの対処もしないのか→そもそも両親がお互いにゆっくり話し合って結論を出すという作業をしてきていない。

50年近く夫婦でいると、すでに「夫は勝手なもの」「何を言っても聞かない」という思い込みで何事も進めてしまうため、話し合いをもつための努力をする前に「私は言ったのに、あの人が聞かないから」という結論を光の速さで出してしまう。

結果、どんな問題が起こっても「相手のせい」になってしまい、自分には非がないと思い込んでいるために進歩しないから。

我々の世代だってZ世代にとってはロートル(老人)で問題のある老害だが、バブルにはバブルの、氷河期には氷河期の問題があるように、団塊の世代には古い日本の家父長制を引きずった価値観から起こる問題があるのである。

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