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リニア新幹線「大阪延伸」計画はほぼ瓦解している 「静岡問題」は多くの難題の1つにすぎない

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リニア開通のイメージイラスト
(イラスト:北沢夕芸)
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静岡県知事だった川勝平太氏の突然の辞任によって、リニア新幹線に関するニュースが急増している。

なにせ、川勝前知事が大井川の水源問題を理由に工事着工を認めないことが、リニア計画が進まない「犯人」だとされてきた。

そして、後任選挙で勝った鈴木康友知事は、選挙前から「リニア計画を進める」という方針を掲げている。

実際、知事の交代によって、リニアを巡る動きが活発化している。

鈴木知事は就任直後の6月上旬、JR東海社長や国土交通大臣、岸田首相と面会し、リニア新幹線建設促進期成同盟会にも参加した。

その勢いを買ったのか、岸田首相も「国家プロジェクトとして全線開業への取り組みを進める」と明言する。2037年に品川─大阪間を全線開業させるというのだ。

その言葉に、鈴木知事も手応えを感じたのだろう。

「皆様と一緒にリニア推進をしていくということについて、心合わせができた」

定例会見で、一連の面会をそう振り返った。

うむ。国と自治体、巨大企業のトップが一致団結した形だ。

「これで、やっとリニアが実現する」

そう思った方も多いのではないだろうか。

それは仕方ないことである。

だって、リニア計画の詳細を知っている国民はほとんどいないのだから。

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