静岡リニア、相次ぐ「新局面」はJR東海に朗報か 県は47項目を整理、国は新組織を立ち上げ
工事を始めたいJR東海と、大井川の水資源問題や南アルプスの環境保全を理由に工事を認めない静岡県。リニア中央新幹線の静岡工区をめぐる問題は情報戦の様相を帯びてきた。きっかけは大井川流域自治体の1つ、島田市の染谷絹代市長のこの一言だ。「県から報告書に関して説明してもらったことはない」――。
県に不満示す大井川流域市町
国の有識者会議が昨年12月に報告書をまとめ、有識者会議の中村太士座長(北海道大学教授)や国土交通省の村田茂樹鉄道局長らが1月21日に静岡県を訪問、静岡市長、および大井川流域10市町の首長らに相次いで説明を行った。
染谷市長は10市町の首長を代表する形で「理解が深まった」と話したが、その一方で県に不満をぶつけた。県は有識者会議にオブザーバー参加して有識者会議の情報を把握しているにもかかわらず、川勝平太知事は定例記者会見でJR東海に対する発言を繰り返すばかりで、当事者である流域市町への報告を怠っているのではないかというのだ。
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