マイクロソフト、「スマホ死亡曲線」の代償 フィンランド「ノキア城下町」が凍えている
フィンランドの連立政権は、今年経済が回復すると予想しているが、2015年の経済成長率の予測を先月、わずか0.3%へと下方修正した。対照的に、隣国のスウェーデンでは2.4%の成長が見込まれている。
フィンランド政府は、前政権における公債残高上昇と予算不足により欧州委員会から警告を受けたため、厳しい引き締め政策をとっている。
サロでは、所得税の税収が、2010年の6000万ユーロから昨年は1000万ユーロにまで激減し、学校や保健所などの行政サービスに影響が出ている。
「起業」の掛け声には無理がある
シピラ首相による職を失った人に対する起業の呼びかけは、懐疑主義的に受け止められている。「だれもが起業家になれるわけではない」とキリャバイネン氏は語る。
それよりも地元の人たちは、ITのノウハウを生かしたサロでの大きな事業を望んでいる。多くの人は今もなおノキアを当てにしている。ノキアは今週(7月13日の週)、携帯電話を設計し、ライセンス契約を結んでいく可能性があると発表した。
ノキアが拠点候補地としてサロを挙げたわけではないが、期待は高まった。「ノキアがサロに戻ってくるのが理想だ」と、労働組合幹部のレスケラ氏は語る。パウケッリ氏は「そうなればドアの表示を変えるだけでいい」と付け加えた。
記者:アンナ・アーカンブラック 編集: アリステアー・スクルトン、スーザン・フェントン
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