マイクロソフト、「スマホ死亡曲線」の代償 フィンランド「ノキア城下町」が凍えている
フィンランドのエスポーとタンペレの2カ所の拠点は維持されるが、3200人の従業員のうち、今月末に開始される予定のマイクロソフトとフィンランド人従業員との交渉後にも雇用が継続されるのは、わずか900人となる可能性がある。
「マイクロソフトは携帯電話事業が成長するかどうかを見るために、この事業をもう少し続けるのだろうという印象を私たちは持っていました」。労働組合の幹部で、30年間ノキアで働いたベテラン授業員のアイモ・レスケラ氏はこう語る。別の幹部のミカ・パウケッリ氏は、マイクロソフトが従業員を削減するのだとしても、完全に閉鎖しないで欲しいと語る。
基金に対して支援要請
シピラ首相は、ヨーロッパ・グローバリゼーション調整基金に支援を求めると語った。この基金は、大規模な構造の変化により職を失った人たちを支援するものである。
携帯電話の製造拠点は、2012年にサロからアジアへと移った。
地元商店で布地を購入していたマリア・グスタファソン氏に話を聞いた。「20年間サロに住んできたがここに住んでいてこんなにつらかったことはありません。まずノキアが工場を閉鎖し、そして次はこれですから」と語った。
マリオ・リッタ・マータネン氏とヘイディ・キリャバイネン氏は、サロのメイン商店街に布地と衣服の店を開いたばかり。これまではオンライン上で販売していた。「今週に店をオープンするなんてなんという皮肉でしょう。タイミングが悪いです」と、マターネン氏は語った。