福島の病院を苦しめる原発事故補償の難航と人材流出、手掛かりすらない再建への道


 その結果、病院経営の根幹をなす入院基本料の維持に支障ありとする病院は浜通りおよび県北部、県中部合計で39病院中22病院を占めた。

第一原発から40キロメートル以上離れた、いわき市中心部に位置する松村総合病院(病床数206床)でも、人材確保難は深刻だ。同病院の阿部真弓管理部長は、「看護師の退職が続く一方で、新たな採用がほとんどできていない。このままでは病棟の維持自体が難しい」と指摘する。

「学校と病院は地域復興の要だが、人材を引き留める有効な手立てがない」(前原氏)。国は診療報酬算定で被災3県向けに緩和策を打ち出したが、人材確保での踏み込んだ支援策の必要性が高まっている。

(岡田広行 =週刊東洋経済2011年9月17日号)

※記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
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