「newmo」CTOが考える「輝ける」場所の探し方 メルペイから「ライドシェア」へ軸足を移した訳

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曾川景介
(写真:桑原美樹)

「2010年台は、ちょうどアメリカでライドシェアが一般的になってきた時代でした。どこに行くにもライドシェアを使うようになったことで移動が圧倒的に自由になり、電車を使っていた頃とは世界が一変したのを感じたんです」

その後、LINEグループ、メルカリグループと一貫してFinTechを専門にキャリアを歩んできた曾川さん。このタイミングで満を持してライドシェアの世界へ移ることを決めた背景には、ある気付きがあったという。

「FinTech=金融というイメージが強いかもしれませんが、そもそもFinTechとは単体ではあまり大きな価値を発揮できません。何か特定のジャンルのサービスと組み合わせることによって、その領域の『取引』をエンハンスするものが、FinTechなんです。

移動と支払いは密接な関わりを持つ

そう考えると、ライドシェアはFinTechの要素をかなり含むサービスだということに気付きました。移動と支払いは一日に何度も反復して行われることが多く、密接な関わりを持つものだからです。

今までFinTechに向き合ってきた経験を武器に、これからはライドシェアとの組み合わせで新しいサービスを作り上げる。そうすれば、これまでとは違うやり方で社会に貢献できるのではないかと思いました」

曾川景介
(写真:桑原美樹)

日本が抱える移動の課題は深刻だ。地方ではただでさえ交通が不便な上に、高齢化により自動車の運転が難しくなることから、代替手段としての移動サービスが求められている。タクシー産業でもドライバーの高齢化や人手不足の課題が顕著に進んでおり、日本の移動産業は決して持続可能な状況にあるとは言えない。

ライドシェアはこうした問題を解決することに加えて、ドライバー・乗客が相互にレビューを行う仕組みにより、働き手に対する評価の蓄積も可能になると、曾川さんは考えている。

いわゆるスポットワーカー・ギグワーカーなどと呼ばれる人々は、ローン契約時などに信用面で不利な状況に置かれやすい。しかし、例えばライドシェアのドライバーであれば、サービス提供を繰り返すことによって評価や信頼を蓄積することができる。

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