「最高益の会社」の株価が上がらない当然の理由 相場に影響を与えるのは過去のデータではない

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確かに工場の喪失という損害が出て、さらに生産が一時止まって業績にもマイナス作用を及ぼしています。しかし、それはあくまで一時的な要因。火災による損害の大部分は保険でカバーもできます。

「天災に売りなし」という投資格言もあります。

狼狽売り(あわてて売る)することなく、冷静な対処が必要です。逆に、市場が過敏に反応して売りが殺到した時などは、買いのチャンスかもしれません。

これは天災に限らず、会社内部の不祥事、一部社員の不正行為などでも同じことがいえます。

会社内の不祥事といえば、粉飾決算や社員が企業秘密を外部に持ち出したり、顧客の個人情報を外部に持ち出したりといった事件がよく報道されますが、会社の存亡にかかわる事案でなければ、投資家は冷静に対処するべきでしょう。

ただし、長期にわたって業績に悪影響を与えるとか、会社の存続が危ぶまれるような事案ではすばやく売却したほうが得策というケースもあります。

古くはライブドア事件など、会社が消滅し、投資家が大きな損失を出したケースもあります。それどころか、ライブドアに強制捜査が入ったあとの2006年4月には、市場全体に影響が出て株価が暴落しています。

2007年に露見したサブプライム住宅ローン問題、それが引き起こした2008年のリーマンショックなどは、長期にわたって世界的な株式市場の低迷を招きました。

事件、事故などによってどれくらいの影響があるのか、まずは冷静な判断が求められるところです。

政権が交代しても上がる株、下がる株がある

日本では長らく自民党が政権の座について、あまり政権交代が行なわれていません。そのため、政権交代が頻繁に起こるアメリカなどに比べ、どの政権かによって利益を被る企業、そうでない企業の差があまり感じられないかもしれません。

しかし、思い出してください。日本で2009年に民主党政権が誕生し、鳩山由紀夫内閣が成立した時のことを。

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