スタバが「会社員の思いつき」から生まれた必然 成功秘話に隠された2つの重要な要素とは?
この店が大繁盛したので、あとは同じような店を各地にどんどん作っていくだけでした。
この成功秘話には、2つの重要なファクターが含まれています。
まず、ハワード・シュルツは熱心なセールスマンでした。ですから、彼はいつも「自分の顧客であるコーヒースタンドがもっと繁盛して、もっとたくさんコーヒー豆を買ってくれたら良いのになあ」という考えが頭の片隅にあり、一時もそれを忘れることがなかったのです。
そして、第2に、彼には「居心地の良さ」というものを十分に味わえる豊かな「感性」があり、それだけでなく、そのような「居心地の良さ」を、まだそれを知らない他のアメリカ人にも味わわせてあげたいという「優しさ(隣人愛)」のようなものがあったということです。
この2つのことが、彼の中に併存していたことがポイントであり、もしそのうちの1つがあっただけだったら、スターバックスは生まれていなかったと思います。
問題意識とぼーっとした意識を行き来する
そもそも、人間のアイデアとはどのようにして生まれてくるのでしょうか?
そのベースには、必ず、強い目的意識(問題解決を模索する意識)が存在しているのは間違いありません。
しかし、問題の解決に役立つ「思わぬアイデア」というものは、論理的に考え続けるだけでは生まれてきません。むしろ頭をぼんやりとした状態にして、全く関係のない色々なことが、何の脈絡もなく、自由に頭の中を去来する状況になっている時に生まれるのです。
無意識のうちに脳内で記憶の整理などが活発に行われているという「寝起き間際のレム睡眠中」に、そういうアイデアが生まれてくるのを、実際に体験した人も多いのではありませんか?
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