凄い発想できる人が実践「掛け合わせ」の驚く技術 回数を重ねていくことでセンスが磨かれていく
市場が飽和し、モノが売れない時代に消費者の心をつかむためにはどうすればいいのか。「消費者のインサイトを刺激する商品開発や販売促進を行うことで、購買意欲を喚起できる」と語るのが、東大在学中にペンション経営を始め、現在はホテルの開発・運営や企業のブランディング・マーケティング支援などを手がける龍崎翔子氏です。今回は、クリイティブなアイデアを発想するための「プロポジション」という手法について龍崎氏が解説します。
※本稿は龍崎氏の新著『クリエイティブジャンプ 世界を3ミリ面白くする仕事術』から一部抜粋・再構成したものです。
インサイトと表裏一体の存在「プロポジション」
「クリエイティブなアイデアを発想する」というと、誰も思いつかないようなラディカルな企画を出したり、奇想天外で自由な頭の使い方が求められる気がして身構える人もいるかと思います。
もちろん、空をつかむようなところから、いわゆる「ゼロイチ」でアイデアをひらめくことができる人は本当に稀有で、私もあこがれてしまうのですが、実は事業を打開するアイデアの多くは、セオリーにのっとって生み出していくことができます。決して一部の才能豊かな人だけの特権ではありません。
キーワードとなるのは、インサイトの対となる概念である「プロポジション」です。プロポジションとは、「消費者のインサイトに対する、企業やブランドから消費者への提案」という意味で、発掘した消費者インサイトを満たしてあげられるような提案のことを指します。
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