ユーシン、交代先送りか 「社長公募」の本気度

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さらには田邉社長は8月から会長職も兼務した。次女を取締役に加えたほかに、米国コンサルタント会社社長を副会長に据えるなど、影響力を保つ足場固めに余念がない。

しかし、社長のヘッドハンティングを手掛ける半蔵門パートナーズの大松尊社長は、疑問を投げる。「本来、現社長が後継者を徹底的に庇護しなければ、後継者の求心力はなくなる。誰も八重樫氏の方を見ていないのではないか」。

今回の公募を通して浮かび上がるのは、田邊社長の覚悟の薄さだ。経営者にとって、引き際は最も困難な課題の一つ。田邊社長は30年以上もトップに君臨しながら、後継者を育てることができずに、引き際のタイミングを失った。

八重樫氏に用意したメキシコ工場の建設計画策定という課題は、モノづくりの素人にとってはハードルが高い。結果的に八重樫氏を更迭する事態になれば、公募を行った経営者として、田邉社長の評価そのものが問われることになろう。はたして八重樫氏は社長の座に就けるのか。去就に注目が集まる。

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(本誌:松浦 大 撮影:田所千代美 =週刊東洋経済2011年9月10日号)

※記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。

 

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