ユーシン、交代先送りか 「社長公募」の本気度

ユーシン、交代先送りか 「社長公募」の本気度

「社長公募」で話題になった自動車部品メーカーのユーシンが、今秋に予定していた社長交代を「業界知識が不十分」(田邊耕二社長)と先送りを決めた。

発端は2010年7月、30年以上トップの座にいた田邊社長(77)が、「海外展開を担う後継者が社内にいないために外部から広く集めたい」との理由から、後継者を全国紙の広告欄で募集したことにさかのぼる。

「東証1部上場企業の社長、年収3500万円保証」と破格の条件だったせいもあり、1722人の応募者が殺到。その中から田邊社長は11年2月、次期社長候補として、外務省キャリア官僚の八重樫永規氏(48)を、取締役社長代行に選出したのである。田邊社長は当初、「半年ぐらいで自動車業界に習熟するだろう」と、楽観的な見通しを語っていた。しかし現実には半年程度では、異業種出身の八重樫氏が社内を切り盛りする水準には、いまだ達していないようだ。

そのため田邉社長は予定していた社長交代をいったん凍結、当面は八重樫氏をメキシコ新工場の建設担当に命じ、半年程度かけて建設計画の詳細を策定させる。内容を見て12年3月ごろまでに、交代の可否を決めるつもりだ。

トップ交代は白紙化も

田邊社長は目下「体調の問題もあり、社長にとどまる気はない」と明言する。ただし、「上場企業として後任に優秀な人を選ぶ義務がある。メキシコ工場の計画次第だが、八重樫君の社長就任は100%ではない」(同)と、白紙化にも含みを持たせている。

 

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