日本の主権を侵害する香港当局を政府は許すのか 香港の民主・人権活動家が日本に向かわない3つの理由

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菅野さんは「今夏以降に予想されるジミー・ライ氏の判決の際に、私の当時の国会活動が犯罪行為と認定されるようなことがあった場合、日本政府がどの程度しっかり堂々と『これは主権侵害であり、人権侵害である』と言うのか今迷っていると思う。なので、今、ここで私たちが声を上げておくというのがすごく大事ではないか」と述べた。

このほかにも、日本の大学に留学中の香港人女子学生が2023年3月、身分証明書を更新するために香港に一時戻った際、国安法違反の疑いで治安当局に逮捕された。日本留学中にSNSの「フェイスブック」に香港の学生デモを支援するスローガンを転載した。

香港当局の行き過ぎた主権侵害

その中に「香港独立は唯一の道」という文言があり、香港当局が問題視した。香港の裁判所は女性に禁錮2カ月の実刑判決を言い渡した。SNS投稿という香港域外でのちょっとした言動が国安法違反に問われた初のケースとみられ、海外在住の香港人に大きな衝撃を与えた。

はたして香港当局が公然と日本での言論の自由を侵害し、封殺していいのだろうか。日本政府は本来、自国の主権擁護の意識を持っていて、香港当局に制裁などを科すことを辞さない強い態度を示すべきではなかったか。

言論の自由や表現の自由という大事な主権が侵害されているという危機管理意識が政治家にも官僚にも足りていないのではないか。

高橋 浩祐 米外交・安全保障専門オンライン誌「ディプロマット」東京特派員

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たかはし こうすけ / Kosuke Takahashi

米外交・安全保障専門オンライン誌『ディプロマット』東京特派員。英国の軍事専門誌『ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー』前特派員。1993年3月慶応義塾大学経済学部卒、2003年12月米国コロンビア大学大学院でジャーナリズム、国際関係公共政策の修士号取得。ハフィントンポスト日本版編集長や日経CNBCコメンテーターなどを歴任。朝日新聞社、ブルームバーグ・ニューズ、 ウォール・ストリート・ジャーナル日本版、ロイター通信で記者や編集者を務めた経験を持つ。

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