トルクメニスタン「地獄の門」軽自動車で訪ね挫折 地獄を見るなら夜、と「道なき道」を行くも闇

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ご自慢のJeepは、一度もスタックすることなくがんがんと土漠を突き抜けた。

「地獄」の名に恥じない観光地

トルクメニスタン観光のハイライト「地獄の門」は、真っ平らな大地に、唐突にぽっかりと口を開けていた。

恐ろしい。

これは本当に恐ろしい。

こんな大きな穴が看板も柵もなく、結界のカケラもなく空いているなんて、単なる落とし穴じゃないか。昨夜、もし火が消えていたら、間違いなく落ちていた。

文字通り地獄行き。その名に恥じない観光地である。

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しかし思うに、確かに火は燃えていたけれど期待したほどに萌えなかったのは、柔らかな朝の日差しがかかっているからに違いない。

業火は、天国の絹のように穏やかに揺れていた。

こんなにもほっこりと優しい気持ちになったのでは、血も湧かないし肉も躍らない。痛くも痒くも臭くもない。まるでシズル感がないではないか。

看板はないにしても、看板に偽りありである。

と言いたくなければ、これから行く人はぜひ夜を目指してほしい。轍をたどると着くと思う(う○こを踏むかもしれんけど)。

そしてもし茶屋でJeepを見かけたら、伝えてほしい。その車、トヨタのカムリだよって。

石澤 義裕
いしざわ よしひろ / Yoshihiro Ishizawa

札幌市出身。2005年より、妻Yukoと移住先を探して世界一周中。スクーターや車で旅をするオーバーランダー。海外放浪リモートワーカー歴19年のデザイナー。2015年より、軽自動車で地球横断中。訪問した地域は120数カ国。海外キャンピング・車中泊は、50カ国以上。海外でのスクーター、車の走行距離20万キロ以上。NHK「地球ラジオ」をはじめ、『BE-PAL. NET』(小学館)、『地球の歩き方web』、『The21オンライン』(PHP研究所)、日刊電気通信社『アントろピテクスエレクトロ人』など多くのメディアで旅の様子を発信。海外に古い家を買って、リノベしながら住みたい。

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