日本KFCにTOB、「ケンタッキー」はどう変わる? カーライル傘下でマクドナルドを追随できるか

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カーライルはどのようにKFCを変革させていくのか。日本国内でさまざまな企業に投資してきた同社だが、外食企業で参考になるのは、居酒屋チェーン「はなの舞」「さかなや道場」などを運営するチムニーだろう。

チムニーは2009年にカーライルの支援を受け、経営陣による買収(MBO)を実施した。その後、人材育成や新規事業の立ち上げが十分に進展したとして2012年に再上場している。

「カーライルとのMBOはよいものだった」。チムニーのある幹部は当時を振り返る。MBO後、カーライル側は取締役会などに出席するものの、経営に頻繁に口をはさむことはなかった。

だが、カーライルが明確に指摘した点もある。それが飲食チェーンとしての基本を徹底することだった。

会計も管理も、基本を徹底

一つは会計時の誤差をなくすことだった。居酒屋業態ではテーブルで決済を行う場合が多い。そこで現金の受け渡しや、クレジットカードによる支払いの際に、金額に誤差が生まれることがある。

指摘を受け、チムニーはミスが発生する場所を特定し、そのときのスタッフの人数など店舗内の状況を把握。再発防止の体制を作っていった。

もう一つは、食材や在庫の管理を徹底すること。飲食店を運営する以上、食材のロスをゼロにすることは難しい。しかし、各店舗でロスが積み重なれば、全体で損失の額は膨れあがってしまう。

実際、当時の管理体制はそれほど厳しくなかった。そこで、店舗の売り上げに応じたロスの水準を守るように徹底するなど、在庫管理を徹底していった。

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