蒲タコハイ駅「看板撤去」の"納得できなさ"の正体 京急・サントリー施策にNPO法人が猛抗議
2024年5月18日から6月16日にかけて、京急蒲田駅とその周辺エリアでさまざまな施策を行うもので、その一環で駅名看板の「京急蒲田駅」が「京急蒲タコハイ駅(京急蒲田駅)」の表記に変更された。
あわせて、京急蒲田駅の2番線ホームでは「タコハイ」と、蒲田名物のギョーザを楽しめるグルメイベント「京急蒲タコハイ駅酒場」が、5月18・19日、6月8・9日の土日に開催される。ホームに停車する列車を「飲食スペース」として利用できるのが特徴だ。
なお駅構内では、商品キャラクターである元TBSアナウンサーで俳優の田中みな実さんによるアナウンスも流される。また期間中は、京急蒲田エリアの参加店舗で「タコハイ」の1杯分が半額になるキャンペーンも行われている。
そんなキャンペーンの発表当日である5月17日、NPO法人「ASK」と主婦連合会が連名で公表したのが、「『京急蒲タコハイ駅』への駅呼称変更とホームでの酒場開店の中止を求める申し入れ書」だった。ASKはアルコールや薬物などの依存関連問題の予防に取り組んでいる団体だ。
アルコールの危険性を訴える
書面で両団体は、エチルアルコールには「致酔性・依存性・発がん性・胎児毒性などさまざまなリスクがある」として、法整備やWHO(世界保健機関)の動きを紹介しつつ、「今回のようなマーケティング手法をとることに愕然として」いると表明した。
加えて、「酒類の交通広告」には自主規制などが定められている一方、まだ問題があると指摘し、「不特定多数が利用する極めて公共性が強い場」である駅への広告出稿を非難する。
そして「乗客には、20歳未満、ドクターストップで禁酒・断酒中の人や飲めない体質の人もいます。また、早朝からの通勤・通学や勤務の移動時に酒類広告はなじみません」と主張しつつ、「公共性を完全に無視した愚行です。絶対にやるべきではありません」と断じた。
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