息子が語った「父・山崎元」からの"最も有用な助言" 教育方針、子どもへの思い…知られざる素顔

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――Kさんは今、大学2年生。大学での専攻や研究分野についてもそろそろ考える時期では?

まだ漠然としか考えていないのですが、ビジネス・金融、データサイエンス、情報セキュリティなどの分野には興味を持っています。

ただ、父と同じことをやっても面白くないので、理系で学んだことを活かせるような別のアプローチをしてみたいですね。

――将来のキャリアとして、お父さんは起業も選択肢の1つとして薦めていますね。興味はありますか?

一般に、「社長」という種族はわがままだが、ベンチャーの社長はさらに輪をかけてわがままだ。わがままな社長に振り回されて動くか、自分自身が他人を振り回す側に回るか、と考えた時、「自分が振り回す方がずっといい!」と考えることはそう悪いことではない。今や、普通の若者が自分で起業することを考えることに不自然さはない。(出所:『経済評論家の父から息子への手紙 お金と人生と幸せについて』)

今のところは選択肢にないですね。何もやりたいことがないのに起業することこそ特大のリスクだと思うので。ただ、この先本気でやりたいな、と思えるテーマが見つかれば、可能性はあると思います。

そういえば父は、スティーブ・ジョブズや堀江貴文を引き合いに出して「本気でやりたいことがあるのなら大学なんてほっぽり出してもいいんだよ」みたいなことは言っていましたね。

父の「モテ論」に説得力はない?

――あと、お父さんが本の中で語っている「モテる男」について。このテーマも、大学生のKさんにぜひ聞いてみたいのですが。

幸せについて、いくつかの「基準」の組み合わせを試して考えてみた。すると、一点「モテ具合」という項目が異質で、どうやら妙に重要らしいことがわかった。
各種の経験や豪邸の所有のような自由はお金で買える。名声も買えないことはない。ある種の人間関係までもお金で買えないことはない。しかし、ナチュラルにモテるという状態をお金で買うことは、難しい。そして、「ナチュラルに」モテているのでないと、本人はかえって精神的に屈折してしまう。(出所:『経済評論家の父から息子への手紙 お金と人生と幸せについて』)

いや……それ、かなり耳が痛いですね(笑)。中高一貫の男子校だったし、大学も理系は女子が少ないので、圧倒的な場数の足りなさを自覚しています。

経済評論家の父から息子への手紙: お金と人生と幸せについて
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でも、先ほどの「リスクを取る」話ではありませんが、失敗を恐れるあまり同世代の女の子に話しかけずにいたらそのまま30代を迎えてしまいそうなので、今はアルバイト先などで同僚の女の子と積極的に話すようにしています。

でも、本を読むかぎり父もモテない側の人間だったみたいなので、内心「どの口が言ってるんだ!」という釈然としない気持ちはありますよ。……と、たまには息子からも毒舌を吐かせてください。

――もうすぐ20歳を迎えますね。もしお父さんが生きていたら、お酒を飲みながらどんな会話をしていると思いますか。

そうですね……とりあえずお酒を飲みながら、一緒に将棋を指しているでしょうね。

あとは父の「モテ論」をぜひ聞きたいところですが、モテなかった父の口をお酒で滑らかにしたところで、有益な話は得られないかな? でも、シラフだったら絶対言えないような失敗談はいろいろ話してくれるかもしれませんね。

堀尾 大悟 ライター

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ほりお だいご / Daigo Horio

慶応大学卒。埼玉県庁、民間企業を経て2020年より会社員兼業ライターとして活動を開始。2023年に独立。「マネー現代」「NewsPicks」「新・公民連携最前線」などで執筆。ブックライターとしても活動。

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