50代で直面「両親の介護」を前向きに捉えるコツ 親が住む札幌に移住したが、同居は無理だった
2023年8月、 冒険家・三浦雄一郎氏の次男、豪太氏(54歳)は、要介護4の「寝たきり状態」から奇跡の回復を果たした父・雄一郎氏(90歳・当時)の「富士登山」挑戦を、多くの協力メンバーをまとめ、アウトドア用車椅子を使うことでサポート、無事に成功させた。
しかし、車椅子を使った雄一郎氏の富士登山は賛否両論を呼び、富士山登頂を伝えるYahoo!ニュースには2300件を超えるコメントが寄せられた。 要介護4の寝たきり状態から、富士山頂に至るまで――その裏側にはいったい何があったのか?
両親の介護と住む場所探し、そしてきょうだいで目指してきたサポートのありかたについて、雄一郎氏との共著『諦めない心、ゆだねる勇気』の豪太氏執筆部分から、一部抜粋・再編集・加筆してお届けします(全3回、第1回はこちら、第2回はこちら)。
札幌に移住したが、同居は無理だった
コロナが落ち着き始めて仕事が増えてくると、忙しいのは姉、兄も同じだった。
姉の恵美里、兄の雄大、そして僕の3人がローテーションで、両親のサポートをする日々。しかし、全員が50歳を過ぎた僕ら「きょうだいのローテーション介護」には、あらゆる面で限界が来ていた。
父が「頸髄硬膜外血腫」に倒れ、リハビリが続いていた頃、僕は札幌に移住することになった。近くにいる分、両親のサポートができるようになったが、常にみていられるわけではない。
2022年の1月~2月は老人ホームに両親を預かってもらうことにした。
トピックボードAD
有料会員限定記事
ライフの人気記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら