2011年夏ベスト経済書4位・『フォールト・ラインズ 「大断層」が金融危機を再び招く』 ラグラム・ラジャン著/伏見威蕃、月沢李歌子訳 ~気鋭の経済学者が次の金融危機を警告

2011年夏ベスト経済書4位・『フォールト・ラインズ 「大断層」が金融危機を再び招く』 ラグラム・ラジャン著/伏見威蕃、月沢李歌子訳 ~気鋭の経済学者が次の金融危機を警告

世界的にバブルが連鎖する理由の一つに、中央銀行の積極的な金融緩和がある。米国の過剰債務問題の解決はようやく5合目に達したところで、経済の正常化にはまだそうとうな時間がかかる。本来なら、本書が提案する教育改革や社会保障制度改革などの構造改革を進めるべきだが、それらは痛みを伴う。残念ながら、即効性のある追加財政や金融緩和が求められ、それが次なる世界的危機につながるのだろう。先進国の財政危機か、新興国経済のハードランディングか、あるいはコモディティ価格の高騰か。(河野龍太郎)

2008年の世界金融危機を理論的に予想した経済学者による危機の分析。世界を引き裂く「断層」は残っており、バブルは必ずやってくる。次の「爆弾」は中国。(池田信夫)

著者は金融危機を3年前に予言したシカゴ大教授。ITバブル、住宅バブルに踊った政府と銀行の組織としての弱さをドキュメンタリータッチで描く。原発事故をめぐる東電と政府の対応にそっくりで、考えさせられた。(上山信一)

新潮社/1995円

ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • Amazon週間ビジネス・経済書ランキング
  • ソロモンの時代―結婚しない人々の実像―
  • 「脱ゆとり世代」のリアル
  • iPhoneの裏技
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
現場に厳しく、幹部に甘い<br>日本郵便・社員大量処分の杜撰

かんぽ生命の不適正販売をめぐって、社員の大量処分が進んでいますが、その現場からは不満の声ばかり聞こえてきます。営業現場に責任を押し付けるのではなく、日本郵便の本社・支社、かんぽが自らの非を認める日はいつ訪れるのでしょうか。

東洋経済education×ICT