「苦手な人や嫌いな人」とあえてすべき1つのこと 同じお皿の料理をシェアするとさらに効果的

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なぜかというと、一緒に食事をしていれば、「話してみると意外にいい人なのかも?」とか、「怖い顔をしているのは、不機嫌だからでなく、もともとこういう顔の人だったのか」などと、いろいろなことを知ることができ、嫌悪感をなくすことができるからです。

一緒に食事をするだけで、苦手意識や嫌悪感がなくなるなんて、すばらしいですよね。

食事をするときの大切なポイントもひとつお教えしましょう。それは、中華料理やピザなど、お鍋を食べるときのように、ひとつのものをお互いにシェアできる料理を選ぶこと。

不思議なことに、同じお皿の料理をシェアしていると、相手とさらに仲良しになれる可能性が高くなるのです。

ストライキの日数が短くなるという研究結果も

コーネル大学のケイトリン・ウーリーは、お互いに面識のない200名の参加者にペアを組ませ、労働者側と経営者側に分かれて模擬交渉をしてもらいました。

ただし、交渉に先だって「食欲が交渉結果に及ぼす影響を調べる研究です」というインチキなことを伝えて、半分のペアには同じお皿で料理をシェアしてもらい、残りの半分のペアには別々のお皿で料理を食べてもらいました。料理は、メキシコやアメリカの伝統的な薄焼きパンであるトルティーヤです。

交渉が終わったところで、労働者側がストライキをする日数を調べてみると、次のグラフのような結果になりました。

(出所:『すぐに実践したくなる すごく使える社会心理学テクニック』より)

※外部配信先では図表を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください

料理をシェアしたグループでは、あまり経営者に迷惑をかけてもいけないかなという配慮が働くのか、ストライキの日数を短く抑えたことがわかります。つまり、料理をシェアすると、協力的な関係が生まれ、敵対的な関係にはなりにくいのです。

政治家や外交官が、他国の政治家や外交官と、しょっちゅう会食をしているのは、それによってお互いの親密感や信頼感を高めているのでしょう。

一緒に食事をするのは、とてもよいことなのです。

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