解雇組も動揺、テスラ「充電器部門閉鎖」の意味 他メーカーとの契約は計画通りに進むのか

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29日には、ニューヨーク・タイムズ紙が確認したテスラの従業員宛の電子メールの中で、マスクは新しいスーパーチャージャーステーションの建設に携わってきた「約500人が所属するグループ全体」を解散すると述べた。そのメッセージの中でマスクは、同社は建設中のステーションを完成させ、「重要場所」には新たなステーションを建設すると述べている。

全米にネットワークを築く方針から転換?

スーパーチャージャー・チームの突然の解雇は、多くの人々を驚かせた。
テスラのために充電器を設置しているアンドレス・ピンターは、30日の朝、同氏が建設プロジェクトで連絡を取り合っていた約20人を含む従業員のレイオフを知り、唖然としたと語る。同氏によると、交流があった従業員にメールをした際、「そのアドレスはもう無効である」という自動メッセージが返ってきたという。

「これはスーパーチャージャー・ネットワークを構築するという方針から一転する衝撃的な出来事だ」と、テキサス州オースティン拠点とするブレット・EVチャージング・ソリューションズのCEOであるピンターは語る。テスラは30日までにブレット社に対して、他州への進出と可能なかぎり迅速な対応を求めていたという。

本件についてテスラにコメントを求めたが返答はなかった。レイオフのニュースは、『ザ・インフォメーション』が先に報じている。

フォードの広報担当者マーティン・ギュンスベルグは、同社の計画に変更はないと述べた。

解雇された多くのテスラ従業員が、この人員削減について公に議論した。テスラの充電部門のシニアマネジャーであるウィリアム・ナヴァロ・ジェイムソンはXに、「このことが充電ネットワーク、NACS(北米充電規格)、そして業界全体で行っていたエキサイティングな仕事に何を意味するのか、私にはまだわからない」と書いた。

NACSはテスラによって開発され、信頼性が高く使いやすい充電技術として定評がある。

今回のレイオフは、テスラが全世界で1万4000人を解雇すると発表してから2週間後のことで、先週発表した第1四半期の純利益が55%減少した後、同社への信頼を取り戻しつつあった投資家たちを再び不安に陥れた。

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