中国企業の「欧州名門爆買い」が苦戦するワケ 財力だけではブランドを征服できない

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「彼らはヨットの上では寝ません。ただ気晴らしのために使うのです」。シンガポールヨットショーでの講演でディスコーリは300万ユーロの値札がついた全長21メートル (69フィート) の「Ferretti Yachts 690」の船上でこう話した。「彼らは顧客を乗せます…それからカラオケをして…そして葉巻を吸うのです」。

フェレッティの例は、これまでにないほど中国が西洋の資産を買い取っている時代において、中国の買い主が世界的ブランドから迅速なリターンを得ようとする際に直面する困難をはっきりと示している。

弱いユーロはイタリアやポルトガルような国の企業を魅力的にしている。3月にはタイヤメーカー、ピレリをChina National Chemical Corpが買収した。2014年、中国の買い手は188億ドルをヨーロッパの資産に投入した。これは2008年以来最高額であり、2015年前半期のみでその額を上回っている。

財力だけではブランドを征服できない

こちらはAltura840(フェレッティのホームページより)

しかし財力だけではブランドを征服するには不十分だ。また中国の買い手が輸出を低成長時代にある国内市場への梃子入れとする能力には疑問符がついている。

昨年5月ウェイチャイが任命したフェレッティの最高経営責任者であるアルベルト・ガラッシはこのイタリアのグループ企業の成功を取り戻そうとしており、2017年に会社が純利益へ回復することを期待している。ウェイチャイの元々のフェレッティ経営チームは2013年末までには会社の破綻を予測していた。

「彼ら中国人たちは産業計画を買ったがそれは2年たっても成果をもたらさなかった」とガラッシはサルニコにある有名なRivaの造船所でのインタビューで語った。「彼らは自分たちの投資を高く評価しているが、同時にリターンも望んでいる」。

ウェイチャイはコメントを拒否した。

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