中国企業の「欧州名門爆買い」が苦戦するワケ

財力だけではブランドを征服できない

フェレッティの最高級ヨットである「Feretti Yachts 960」 (フェレッティのホームぺージより)

[サルニコ、イタリア/シンガポール、6月29日 (ロイター)] - 中国の工業複合企業「ウェイチャイグループ」は、2012年に資金繰りの悪化していたイタリアの高級ヨットメーカー、フェレッティの買収に飛びついた。この契約はベストな組み合わせのように見えた。

映画スターのソフィア・ローレンも愛した優雅なスピードボート「Riva」で知られるフェレッティは世界トップの大型モーターヨットのメーカーであり債務過多に苦しんでいた。ウェイチャイは増え続ける国内富裕層へ豪勢なレジャーを提供するチャンスと考えた。

世界第3位に転落したフェレッティは今も赤字

こうした楽しみ方が似合う海が中国周辺にあるわけではない(フェレッティのホームぺージより)

3年がたち、裕福な中国人はまだヨットで楽しく過ごす魅力を完全には受け入れておらず、また業界の出版社である「Boat International」の年次注文控元帳によるとメガヨット造船企業で世界第3位に転落したフェレッティは今も赤字を生み出し続けている。

「高級ヨットの市場はそれほど大きくなく、勢いもそんなにありません」と香港のフェレッティのセールスマネージャー、ファビオマッシモ・ディスコーリは話した。そしてアジア人、特に中国本土のオーナーの好みに合わせてヨットを改造する必要があることを会社は理解していると付け加えた。

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