新型「CBR650R」ホンダE-クラッチが革新的な訳 クラッチ操作不要、世界初のMT機構のメリット

拡大
縮小
2023年モデルのCBR650R
2023年モデルのCBR650R(写真:本田技研工業)

なお、CBR650Rは、2021年の一部改良モデルで、フロントフォークをショーワ製「SFF-BP(セパレート・ファンクション・フロントフォーク・ビッグピストン)」に変更。右側フォークに減衰機構とスプリングを装備し、左側フォークにスプリングのみを装備するタイプとなっている。構造のシンプル化による軽量化と、フォークの上下動における摺動(しゅうどう)抵抗の低減を両立することで、高い路面追従性などに貢献する。

2024年モデルの主な変更点

EICMA2023で公開されたCBR650Rの欧州仕様車
EICMA2023で公開されたCBR650Rの欧州仕様車(写真:本田技研工業)

そんなCBR650Rの2024年新型モデルは、欧州仕様車が2023年11月にイタリア・ミラノで開催された2輪車見本市「EICMA2023(通称:ミラノショー)」で世界初公開。日本では、今回が初披露となる(2024年3月15~17日開催の「第40回 大阪モーターサイクルショー2024」で先行公開)。

新型CBR650Rのフロントカウルまわり
新型CBR650Rのフロントカウルまわり(筆者撮影)

主な変更点は、まず、スタイリングを刷新したこと。デュアルLEDヘッドライトやカウリングなどのデザインを変更し、よりスポーティなフォルムに生まれ変わっている。筆者もショー会場で現車を見たが、とくに後方先端が尖った形状となったリアカウルは、かなり好印象だった。よりシャープなイメージをリアビューに加味し、さらにスーパースポーツ風のスタイルを演出している。個人的には、初期型である愛車のリアカウルやテールランプの形状は、ややもっさりした印象があり、ちょっと不満もある。新型のほうが断然かっこいい。可能なら自分の愛車にも装着したいほどだ。

新型CBR650Rのメーターまわり
新型CBR650Rのメーターまわり(筆者撮影)

新型では、ほかにも豊富な情報を見やすく表示する「5インチフルカラーTFTメーター」も新採用。背景色をホワイトとブラックから選択できるほか、表示レイアウトも3パターン用意する。回転計がバータイプになる仕様、サークル状にできる仕様、回転計がなく、速度や燃料計など必要最低限の表示にできるシンプル仕様から選択可能だ。

加えて、スマートフォンと車両をブルートゥースで連携できる「ホンダ ロードシンク(Honda RoadSync)」も搭載する。左ハンドルに装備したセレクトスイッチか、ヘルメットなどに装着した社外のヘッドセットを使ったライダーの音声などで、スマートフォンのマップやミュージックアプリなどの操作を可能とする機能も追加されている。

次ページ注目のホンダE-クラッチとは?ATとは何が違う?
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT