中学受験「やめてもいい」と話す親の子が受かる訳 受験に対してポジティブな印象を抱かせる

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なぜそんなルールを課している場合が多いのかについて、見事難関中高一貫校に合格し、その後東大経済学部に合格したAくんはこんな経験を話してくれました。

「本当に受験が嫌になったときがありました。親にそう話したら、泣きながら『ごめんね。つらいよね。それなら、ここまで頑張ってきたけれど、やめてもいいよ?』と言ってくれたのです。

逆にその言葉で、『いや、もう少しだけ、頑張ってみようと思う』と言って、最後まで頑張ることができました。あの時、親から頭ごなしに『つべこべ言わずに勉強しなさい!』と言われたら、逆に途中で心が折れてしまって、受験をやめてしまっていたと思います」

また、中学受験をした東大生たちに、「中学受験をしてよかったと思うか?」と尋ねると、ほとんどの人が「よかった」と回答していました。その理由としては、以下のようなものでした。

・中学受験の塾や、進学先などで、さまざまなバックグラウンドの友人に出会えて、人生経験に厚みが出た
・中学受験のときに、刺激をくれる仲間に出会えたのがよかった
・第1志望には落ちてしまったが、その過程で勉強の楽しさがわかったのは、とてもよかった

興味深いのは、中学受験をして「よかった」という回答をした東大生の中には、受験で不合格だったという人も含まれていた点です。

中学受験で勉強にポジティブな印象を持つ

結果がよかったから「よかった」のではなく、本気で頑張って、ポジティブな気持ちで受験勉強をしたからこそ、その結果がいいものではなかったとしても、受験することにはネガティブなイメージを抱かなかったようです。

だからこそ、「中学受験では第1志望に合格できなかったけれど、大学受験こそは第1志望に受かりたい!」と考えて、東大に合格しているケースも少なからずいるのです。

重要なのは、中学受験を通して、受験や勉強に対してポジティブなイメージを持つことです。

合格・不合格を超えて、中学受験がポジティブな経験になっていれば、その後の人生において、受験や、勉強、ひいては何かに挑戦することに対して、ポジティブな気持ちになれるのです。

それとは逆に、中学受験に対してネガティブな印象を持ってしまい、「親から強制されて、やらされた受験」だと、結果とは関係なく、悲惨な状況に陥ってしまうケースもあります。

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