なぜ「江ノ電」にアジアの若者が殺到するのか 乗客1700万人!「江ノ電」の強さの秘密②

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ありがたいことに、そのかいあって今では江ノ電の速度の遅ささえ、「遊園地のよう」と、楽しんでいただけるようになったのです。

PRも地域と一体で行う

「江ノ電もなか」などを販売している和菓子店「扇屋」

――江ノ電はテレビなどに取り上げられることが多いですが、マスコミへのPR戦略のようなものはあるのでしょうか?

江ノ電だけでなく、地元の街やお店の魅力も併せてPRするということを心掛けています。

地域の魅力と一体として売り込むようにしているのです。電車だけでは、マスコミのほうも飛びついてくれないでしょう。湘南エリアも併せてPRするということが、多くのメディアの取材が殺到してくださる要因になっていると思います。

ありがたいことに江ノ電の沿線は、全国紙の「行ってみたいお店のある路線」アンケートで首都圏3位に入るほど、魅力的なお店が多い地域なのです。そうした地域の強みを生かすためにも、飲食店、商店、商店街など地元の方々と一緒になって、魅力を発信するよう努力しています。

特に影響力の大きいテレビの場合、視聴率が問題でしょうが、ありがたいことに江ノ電を取り上げると視聴率が高いという評価をいただいております。その連鎖反応だと言ってもいいと思いますが、民放だけでなく5月23日には、NHK「ブラタモリ」でも江ノ電のことを深く掘り下げ、取り上げていただきました。

そうしたメディアのロケや取材に対しては、できるかぎり協力させていただくようにしております。そうしたことを専門に担当している職員もいます。今はやりのフィルムコミッション的な対応を、いち早くやっていたのかもしれません。先月公開の映画「海街diary」は、その典型的なケースと言えると思います。

「スラムダンク」の聖地を訪れる訪日観光客

駅周辺はテレビドラマやCMの撮影に頻繁に使われる

――最近は、国内のみならず、海外からのお客様も多いようですね。

これからのローカル鉄道では、観光のお客様をいかに増やすかが特に重要だと思います。2020年の東京オリンピック・パラリンピックもありますし、今の時代で観光客増加のカギとなるのが、海外からのお客様です。

2014年度には海外からの訪日客が1400万人を超えておりますが、特に注目されているのが発展著しいアジア各国です。

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