なぜ「江ノ電」にアジアの若者が殺到するのか

乗客1700万人!「江ノ電」の強さの秘密②

江ノ電の強さと魅力の秘密を、同社前社長の深谷研二氏が語る
テレビなどでおなじみの江ノ島電鉄(江ノ電)だが、その全線は藤沢―鎌倉間のわずか10kmにすぎない。それにもかかわらず、年間乗客は1700万人に達し、ローカル鉄道では珍しく安定的に黒字を出し続けている。江ノ電はなぜ、それだけ人々を引き付け成功を収めているのか。このたび『江ノ電 10kmの奇跡――なぜ人々を引きつけるのか?』を上梓した同社前社長の深谷研二氏に話を聞いた。

 

――江ノ電の駅では、地域の魅力を積極的にアピールしている印象があります。

廃線の危機を乗り越え、ローカル鉄道の雄として異彩を放つ江ノ電(江ノ島電鉄)前社長の初著書。テレビなどでも注目度の高い江ノ電について、マネジメントの視点から初めて迫る!

江ノ電では、地域の魅力をお客様にお伝えするサポートを心掛けています。

たとえば、電車の始点である鎌倉駅と藤沢・江ノ島・長谷の各観光駅では、ホームの天井から液晶のモニター画面を取り付けて、イベント開催や沿線にある寺社の花情報などをお伝えしています。

どのお寺でどんな花が見頃なのか、今は何分咲きなのかといったホットな情報を、壁新聞のような形で張り出すこともしていて、観光でいらしたお客様には喜ばれています。

また、沿線のイベント情報などは、自社の電車の中で広告するだけでなく、ほかの路線にも出していただいています。

親会社である小田急はもちろん、首都圏の他社、東急や相鉄、東京メトロ、西武、そしてJR東日本にもポスターを出してもらいます。

鉄道は人を運びます。観光のお客様は鉄道に乗って、私たちの町にいらっしゃるのですから、鉄道は街の魅力を伝えるサポート役、時には主役として、うってつけなわけです。

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