北陸新幹線「ウフフCM」はこうして生まれた 「バザールでござーる」の水口氏起用の舞台裏
北陸新幹線の車両が「ウフフ」と笑っている。こんなポスターを駅で見たことがある人は多いのではないか。JR東日本による北陸新幹線開業キャンペーンのイラストである。
CMでは「ウフフ」新幹線が画面いっぱいに走り回り、そこへカニ、メガネ、手鞠といった北陸3県の特産品や観光名所が乱舞する。楽しげな音楽と合わせて、一度見たら忘れられないCMだ。
笑顔の新幹線という“キャラクター”は乗客の間でも評判になっている。キャンペーン期間中、JR東日本の運転士や駅係員は「ウフフ」のワッペンを制服の胸に着用していたが、子供たちから「ワッペンください」とせがまれる駅員が続出したという。
なぜアニメーションになったのか
同社運行エリアにおける新幹線開業は、2010年12月の東北新幹線・新青森駅の開業以来、4年3カ月ぶり。そのときのCMは、俳優の三浦春馬さんを起用した実写だった。なぜ今回はアニメーションになったのか。
JR東日本によれば、広告を担当する電通が当初はタレントを使った実写を提案したという。ただ一方で、女優の杏さんを起用した「Japanese Beauty Hokuriku」という北陸エリアの旅行キャンペーンを先行して実施することが決まっていた。
「両方のキャンペーンが実写で、それぞれが違うタレントを使うのは重複感がある。だったらガラリと変えましょうと、電通さんからあらためて提案があった」と、JR東日本・鉄道事業本部宣伝グループリーダーの三浦博信氏は明かす。
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