TKO木本、投資トラブルで失った「本当に大切な物」 億単位の借金を抱えた以上の「喪失感」だった

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それを考えると、勝俣さんのご指摘は至極ごもっともで、「ぐうの音」もでませんでした。

すべて後出しの「いいわけ」ですが、僕はギャンブルにはまったく興味がありませんでした。あるロケで韓国の釜山に訪れたときも、取材を終えた後に、「チップを渡しますから、カジノで遊んでみたらどうですか」と誘われました。僕はピクリとも食指が動くことはありませんでした。

芸人としての将来の不安

そんな僕が、投資にのめり込んでしまったのは、「ビットコインバブル」を経験したからです。芸人としての仕事の先行きに不安を覚えた僕は、「もっと投資をしよう」と考えました。芸人としてそこそこ忙しくしていましたから、時間をかけてじっくりと取り組めないと思い込み、そんな道に走ってしまったのです。

また、暗号通貨の取引に失敗した現実が、僕の心に火をつけました。自分が子どもの頃からあった「一番になってやる。誰よりも詳しくなってやる」という負けん気が発動したのです。本も何十冊も読み込みましたし、プロの話も聞きました。投資に興味を持つ仲間たちと”研究会”を開いていて、そこで身につけた知識を披露すると、

「木本さんの知識はすごいですね。プロ並みじゃないですか」

などと、おだてられて悦に入っていたところがあったのです。

そうして興味を抱いたトピックに関しては徹底的に研究してしまう僕でしたが、仲間たちと投資の話をしているのが、「楽しいし、おもしろい」世界だったのです。ギャンブルと同様に、ネットやITの世界にはもともと興味はありませんでした。

でも「楽しみながら、お金が増えるなら最高じゃん」という気持ちになっていて、自分がのめり込んでいるものが「ほとんどギャンブル」であるとは気づけませんでした。

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