ホンダ新型「CB1000ホーネット」名車復活と変貌 ネイキッドからストリートファイターへ進化
その後、ホンダは、1998年に600cc(正確には599cc)・直列4気筒エンジンを搭載した「ホーネット600」を発売。2001年には、大排気量バイク・ブームの影響もあり、900cc(正確には918cc)の「CB900ホーネット」を市場投入する。大きなトピックは、当時のホンダ製スーパースポーツ「CBR900RR」の1998年モデルに搭載された900cc・直列4気筒エンジンを採用したことだ。
スーパースポーツとは、世界最高峰2輪レース「MotoGP」などで培った技術などを投入したフルカウルのスポーツバイクのことを指す。公道走行だけでなく、サーキットで競うレースなどにも対応した高性能モデルで、現在でも世界中で人気の高いジャンルのひとつ。CB900ホーネットは、そうしたハイパフォーマンスなエンジンを搭載しつつ、公道で扱いやすく、俊敏な走りも楽しめる大型ネイキッドモデルとして、幅広いユーザーから大きな支持を得た。
新型ホーネットの特徴:ストリートファイタースタイル
今回発表されたCB1000ホーネットも、2017年型CBR1000RRというスーパースポーツ用エンジンを搭載しているという点では、往年のCB900ホーネットと同じ方程式を踏襲している。ただし、外観については、どこか昔のバイクを彷彿とさせるCB900ホーネットとは異なり、最新のストリートファイターというスタイルを採用しているという相違点がある。
ストリートファイターとは、猛獣のようなアグレッシブなフォルムと、公道でも乗りやすい装備などを持つネイキッドバイクのジャンルだ。その起源はエクストリームバイクなど、アクションスタント競技用バイクが発祥だといわれている。
前輪を浮かすウィーリーや後輪を浮かすジャックナイフ、後輪を滑らせて走るドリフトなど、まるで曲芸のような動きを披露するのがこうした競技。バイクには、フルカウルのスーパースポーツのカスタマイズ仕様を使うことも多かった。例えば、ハンドルは、低い位置にセットするベース車のセパレート式から、高い位置で小まわりなどもしやすいバーハンドル式に変更。また、カウルを取りはずしたモデルも多かった。そうしたバイクたちは、もともとの高い動力性能をライダーが制御しながら、派手なアクションを披露することで、とくに海外では大きな人気に。同様のスタイルを採用したカスタムバイクも、ストリートファイターという名称で大きなブームとなる。
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