超高額Vision Proでアップルが実は考えている事 アップルの「次の屋台骨」になる可能性は?

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Vision Proにはカメラが内蔵されており、自分の周囲の様子を見ながら作業できるのだが、これも快適だ(写真)。画質の良さはここでも有効。「現実とまったくおなじ」ではないのだが、見ているうちに違和感はなくなり、つけたままでも部屋の中などを安全に歩き回れる。現実の空間に本来目の前には存在しない物体やウインドウが浮かんでいる、という体験は非常に新鮮に感じる。

Vision Proでは、自分の周囲の風景の中にCGが自然に浮かんで表示される
写真2:Vision Proでは、自分の周囲の風景の中にCGが自然に浮かんで表示される(筆者撮影)
Apple Vision Pro
Vision Proには合計12のカメラが内蔵され、周囲の把握や手の認識などに使われる(筆者撮影)

「目線」と「指」で操作

2つ目は「操作」。XR機器のほとんどは、コントローラーもしくは両手で操作を行う。目の前に浮いているものを「触って」操作するイメージだ。一方、Vision Proにはコントローラーはない。手を使って操作するのだが、他の機器とはその使い方も違う。なぜなら、操作を「目線」と「指」で行うからだ。

手を持ち上げて空中のものを触る操作は直感的だ。一方で、手をいちいち上げるのは面倒で、手も疲れてくる。コントローラーを使うならなおさらだ。だがVision Proはちょっと違う。手を上に持ち上げる必要はない。操作したい場所に「視線を合わせる」動作をして、親指と人差し指を打ち合わせる「タップ」動作をすればいい。

文章だとイメージが湧きにくいが、要は視線をマウスカーソルの移動、タップをマウスのクリックだと考えればわかりやすいだろうか。若干の慣れが必要だが、手を無駄に持ち上げる必要はないし、素早く使える。

空間に浮かんでいるものを目線で見て、指でつまんで移動する……という操作は、まさに、Vision Proがもたらした新しい体験と言える。

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