大谷妻「真美子さん」報道に危うさしか感じぬ理由 メディアの信頼性を測るリトマス試験紙になる

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しかし、数の多さ以上に目につくのは、プライベートにまつわる記事。「真美子さんの夕食会バッグはZARAの5000円」「左手薬指に輝く指輪のブランドは? 1000億円男が贈った超高級品か」「真美子さんの手料理はお店のようなクオリティ」「『彼女はめっちゃ甘え上手』大学同窓生が話す素顔」「大学時代『学科のアイドル』カラオケで熱唱した日」「大谷、妻・真美子さんの毛玉素朴ニットはどストライクファッション」などの重箱の隅をつつくようなことまで報じられています。

その他でも、「真美子さん現役時代のグッズが早くもネットで高額出品」「出版業界からも熱視線」「玉川徹氏『奥さんはどう過ごすのだろう』妄想止まらず」など、現在や過去から、振る舞いや装飾品まで。多くのメディアがさまざまな角度から記事を量産しています。

しかし、あまりの多さと絶賛一色のムードからなのか。ネット上には徐々に「うんざり」「見たくない」「もういい」「出たがり」「ダサい」「したたか」などのネガティブなコメントがあがりはじめています。決して真美子さんが前に出て目立とうとしているわけではなく、メジャーリーガーの妻として普通の行動をしているだけなのに、報じられる量が多く時間が長すぎるため、アンチが生まれはじめているのでしょう。

報道で貼られるレッテルの危うさ

どのメディアも祝福ムードをベースにしているものの、その多くは真美子さんの周辺を無断で掘り下げ、無責任に絶賛している感が否めません。国民的アスリートの妻とはいえ、一般人女性をここまで絶賛の言葉で埋め尽くしていいのか。本人不在の一方的なメディア報道にはどこか怖さを感じさせられます。

前述したネガティブな声を書き込んだ人々も本当のアンチではなく、メディア報道によってそう思わされていることに気づいているのではないでしょうか。ただ、「ビジネスライクなメディアには乗せられないぞ」と思っていても、あまりに記事の数が多く、絶賛ばかりを目にしていると、ついネガティブな感情が芽生えてしまう……。最大の被害者は「出ようとしていないのに“出る杭は打たれる”という状態」に陥りはじめている真美子さんであることは言うまでもありません。

さらに真美子さんにとって難しいのは、報道によって特定のイメージをつけられてしまい、世間の人々からも「彼女はこういう人」というレッテルを貼られてしまうこと。何年も前のエピソード、長年会っていない人の証言、ちょっとした表情や振る舞い、服やヘアスタイルなどを元にイメージを固められ、もしそれとは違う言動をしたらがっかりされてしまう。さらに、記事の中には真偽不明や臆測混じりの内容も散見されるだけに、真美子さんにしてみれば「それは違う」「身に覚えがない」などとストレスを感じてしまうこともあるでしょう。

一部で「アメリカでは選手だけではなく家族も一緒に戦うからこれくらいの報道は普通」「妻を隠したがるのは日本人だけ」などの声もあがっていますが、はたして本当にそうなのか。他人事だからそのように言えるのではないでしょうか。

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