もちろん、野球に全力を注いでいる。一方、ファンあってのプロ野球は海を越えても同じ。開幕が延期となり、何か思うところがあったのかもしれない。
2013〜2018年までエンゼルスの地元紙オレンジ・カウンティ・レジスター紙で、英語記事を執筆していた志村朋哉氏はこんなことを話していた。
「大谷選手が全米レベルでスターになるには、思ったことを積極的に発言することが大事です。野球に興味のない人は選手の人間性や生き方に興味を持ち、"応援したい"という気持ちになるからです」
プロバスケットボールNBAのレブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レーカーズ)もそう、女子テニスのセリーナ・ウィリアムズもそうだ。大谷は大スターだが、前述の2選手のように競技の枠を越え、全米レベルで突き抜けた存在になるため、今後は社会に強いメッセージを発信し続けることが大事だという。
大谷はそれほど影響力のある選手
大谷が自身のSNSに求めているものとは少し違うかもしれない。ただ、将来的に大谷が自らの言葉で日本はもちろん、米国内に向けた強いメッセージを発信する日が来てもいい。大谷はそれほど影響力のある選手だと思っている。
6月23日。MLBは、7月23日か同24日に2020シーズンを開幕し、レギュラーシーズンを60試合制で実施すると発表した。新型コロナウイルスの影響で当初の3月26日から約4カ月遅れの開幕で、無観客となる。
強行開催を決めたMLBに対し、選手会が安全規約などに同意した。大谷が2年ぶりに二刀流として迎えるシーズンが、ようやく幕を開ける。
エンゼルスタジアムに、甲高い打球音とともに「フンッ!!」と気合のこもった叫び声が響いた。大谷は短パン姿で帽子を後ろ向きにかぶり、右足を上げない打撃フォームで鋭い打球を飛ばした。
自身のインスタグラムで「First outside BP in a while(久しぶりの屋外打撃練習)」とつづり、動画を投稿した。続いて、スライドショーのように表示できるストーリーズ機能に「WE'REBACK(戻ってきたぞ)」とメッセージ。2018年10月の右肘のトミー・ジョン手術を経て、二刀流で復活を期すシーズンへ順調な調整ぶりをうかがわせた。
選手会は7月1日までにキャンプ地に集合することや、健康と安全面の規約を含む運用マニュアルに同意。ロブ・マンフレッド・コミッショナーは「2020年シーズンの開幕が迫っていることを発表でき、喜んでいる。既に選手会に60試合制のスケジュールを示し、近く素晴らしいファンに野球をお見せできることを楽しみに思う」とコメントした。
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