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「コーヒーで疲れを誤魔化し続ける人」迎える末路 疲労を忘れるメカニズム「休養学」博士が解説

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  • 片野 秀樹 博士(医学)、日本リカバリー協会代表理事
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自分が疲れていることを認めず、十分な休養をとらずに活動を続けていると、今度は少し休んだくらいでは疲れが回復しなくなります。疲労の蓄積の始まりです。

こうなると疲労が回復するまで、予想以上に時間がかかります。あるいは本当に病気になってしまうこともあります。

コーヒーで元気が出るメカニズム

疲労感をマスキングするのは、責任感ややりがいなどの精神的な要素だけではありません。コーヒーやエナジードリンクに含まれるカフェインも、疲労感をマスキングします。

冒頭で、傷ついた細胞を修復するエネルギーであるATPについてお話ししました。

ちょっと専門的にいうと、ATPはDNAやRNAなど核酸の構成成分であるヌクレオチドの一つです。人間は食べたものを体内でATPというエネルギーに換えて、それを使って動いているのです。いわば、人間の体を動かすガソリンです。

私たちが活動によってATPをどんどん使うと、ATPがアデノシンに分解され、燃焼します。

私たちの体には、アデノシンに対応する「受容体」という受け口のようなものがあって、アデノシンの燃焼が終わると、灰のようになったアデノシンの燃えかすは、この受容体にスポッと入ります。

アデノシンの燃えかすがはまった状態では、覚醒作用のあるヒスタミンの放出が抑制されるので、「眠い」という感覚が生じます。

ところがカフェインは、アデノシンの燃えかすと化学構造が似ているので、この受け口にぴったりと入ってしまいます。アデノシンの燃えかすが入る前に、カフェインが受容体に入ってフタをしてしまうのです。

同じようにスポッとはまった状態でも、カフェインにはヒスタミンの放出抑制機能はありません。つまりヒスタミンが放出されたままになるので、「眠い」という信号が出ません。

こうなると、本当は疲れているのに、疲れや眠気を感じることができなくなります。これが、カフェインが疲労感を抑制するしくみです。ですからコーヒーを飲むと眠気が覚めるのです。

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