IT系の企業に就職し、システムエンジニアとして働くことになった。
「元々ネットにどっぷりはまっていたし、プログラミングも経験はしていたので、エンジニアとしての仕事にはすんなり適応できました。
新人の頃はプログラミングが中心だったんですが、段々、
『クライアントに話を聞いて、要求に答える』
のがメインの仕事になっていきました。相手は人間、つまり生物なので理屈通りには動かないのですが(笑)、それでも仕事として充実しており、結果としては良かったと思います」
仕事をしていく中で、小さい頃からあった破滅願望が薄れていくのを感じた。
破滅願望は薄れたが、興味は尽きない
「幸いなことに会社にはまともな大人が多く、ちゃんと仕事をしたら正当に評価してくれました。会社に対して反発心はわかず、逆に徐々に自分の中の何かが癒やされるのを感じました。今でも同じ業界に関わりながらこの活動をしています」
雨宮さん自身の破滅願望は薄くなったが、それでも、オカルト史、疑似科学、スピリチュアル、悪徳商法に対する興味は尽きなかった。
2019年頃、雨宮さんが暇つぶしに街コンに出席すると、
「夢を叶えるためには起業しなくちゃダメだ!!」
とやたら煽ってくる人がいた。
別の機会で、知り合いが主催したプレゼン練習会に出席しても同じような話をしてくる人がいた。
「彼らについて調べたり、問い詰めたりした結果、マルチビジネスの会員が紛れ込んで勧誘していることが分かりました。彼らが仕掛けてくる自己啓発思想には、宗教思想から巧妙に宗教色を抜いたものが含まれていました。それを『宗教ではない、身近な真理』であるかのように物知り顔で言ってくるのですごく腹が立ちましたね」
(後編に続きます)
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