なぜ「酔って道で寝て」事故に遭う人がいるのか タクシー降車後 路上で寝てしまい死亡した例も

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宮城県警の元警察官で、交通鑑識の職務に長く従事していた澁澤敬造さんは「自宅の近くの路上で寝てしまい、轢かれて亡くなるケースもあった。ポケットにあったタクシーの領収書から、自宅の近くでメーターが上がりそうになりタクシーを降りたものの、そのまま路上で寝てしまったとみられます」と語る。

澁澤さんは現職時代、警察庁指定交通鑑識広域技能指導官として活躍した。現在は、東京都内で「交通事故調査澁澤事務所」を運営し、交通事故防止コンサルタントとして活動している。

「運転手も年末年始や歓送迎会シーズンは、事故に巻き込まれないために注意を払う必要がある。例えば、飲み屋街の近くの大通りでは路上横臥で事故になるケースが多く、『寝込んでいる人がいるかもしれない』と警戒心を高める必要がある」(澁澤さん)

飲酒量を見直すべき

交通ジャーナリストの今井亮一さんはこう警鐘を鳴らす。

「路上で寝てしまった場合、道路交通法違反に該当し、5万円以下の罰金になることもあります。酒に酔って交通の妨害となるような程度にふらつく時点でアウトです」

そしてこう続ける。

「過度な飲酒は脳にある前頭葉の働きを鈍くさせ、倫理観などを失わせる。その結果、路上で寝てしまうのです。路上横臥の心当たりがある人は自分の飲酒量を今一度、見直すべきです。これからの歓送迎会シーズン、十分な注意が必要です」

(AERA dot.編集部・板垣聡旨)

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