TikTokに対する正式調査のポイントは4つある。第1に、DSAの要件にしたがって依存症などのリスクを評価し、軽減対策をとっているか。同じく、未成年者に対する合理的かつ有効な年齢確認ツールを導入しているか。第2に、未成年者の既定のプライバシー設定を適切に定め、高度なプライバシー保護とセキュリティを確保しているか。
第3のポイントは、TikTok上の広告表示に透明性が確保され、合理的なものであるかどうか。第4は、公開可能なデータへのアクセスを(社外の)学術研究者に認めることを含む、プラットフォームの透明性向上のための措置を講じているか、となっている。
(訳注:TikTokは欧米の学術研究者を対象に、公開可能なコンテンツ・データやアカウント情報などにアクセスできるAPI[アプリケーション・プログラミング・インターフェース]を提供している)
EU域内にデータセンター建設
「プラットフォーム上の若者のセキュリティを確保するため、わが社は専門家や業界と引き続き協力していく。その取り組みについて、欧州委員会に対して詳しく説明したい」
正式調査の決定に関する財新記者の問い合わせに対し、TikTokはそうコメントした。
同社の開示情報によれば、TikTokのEU域内の月間アクティブユーザー数は1億5000万人を超える。オンラインプラットフォームが取得した個人情報の国境を越えた移動を規制する動きが強まるなか、TikTokはEUのユーザーの個人情報をEU域内のデータセンターに保管することを決め、実行に移しつつある。
2023年3月には、総額12億ユーロ(約1945億円)を投じてアイルランドのダブリンに2カ所、ノルウェーのハーマルに1カ所のデータセンターを建設すると発表。これら3つのデータセンターは、運営を(TikTokの影響を受けない)社外の事業者に委ねるとしている。
(財新記者:杜知航)
※原文の配信は2月21日
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