「供給ショック」に対応、日本の"耐久力"の力強さ エネルギー資源は海外頼み、どう策を講じる?
このグラフは、通常の消費者物価指数(CPIコア:前年同月比)と企業物価指数(PPI:3年前比の3分の1)を比較したものです(ともに年間平均値)。企業物価指数を様々に加工していたのですが、この3年前比の3分の1というグラフが最も消費者物価指数に近い形となりました。
海からのインフレは3年かけて届く
シンプルに答えを書くと、海からやってきたインフレを、日本経済は川上から川下へ、そして消費者に届くまでのあいだ、3年という時間をかけて価格調整をしているようです。それは関係する人々に少しずつ痛みを与えているのですが、極力最終顧客には“ショック”を与えないようにしている、いかにも日本人らしい涙ぐましい努力にも見えます。
しかし、これもまた日本における物価の典型的な“粘着性”の姿です。今回のように、企業物価が急激な上昇を見せ(2022年12月に前年比で10.6%を記録しましたが、いまのところこれがピークとなる可能性が高そうです)、それが高止まりを続けると3年前比の3分の1の水準も、当分のあいだ6%台を記録することになりそうです。
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