新日本・棚橋社長が語る「プロレスの未来予想図」 「猪木さんの仕掛けに近いこともやりたい」
「第2、第3の棚橋弘至」は出てくるか
――棚橋さんは新日本はもちろん、プロレス業界全体を大きく発展させたいと考えていると思いますが、そのためには新規のライトユーザーをどんどん獲得することも必要かと思います。コアなファン、ヘビーユーザーを納得させつつ、新規のファンが喜ぶ試合をしていく、そのバランスを取るのが大変だと思いますが、棚橋さんはそれについてどう考えていますか?
かつて僕がプロレスファンになったときは、見るもの全てが面白かったので、必ずしもライトユーザーに合わせて何かする必要はないのかなと思うんです。ヘビーユーザーが飽きないような刺激的な新しい展開を見せていくことで、結果的にライトユーザーの獲得にも繫がるのではないかと。
プロレスというジャンルを大きくするためには、ファンになる人数が、ファンから離れた人数より多ければいいわけです。ヘビーユーザーにずっと楽しんでもらえるようになれば、もっとジャンルは大きくなるかと思います。
――ヘビーなファンも喜ぶような刺激的な新しい展開を生むには、新しいスター選手にもっとどんどん出現してほしいところでもあります。
人材は揃っていますし、スターは常に生まれているんですが、スーパースターになるかどうかは、その人が持っている実力と天命次第でもあります。スーパースターになる実力とタイミングがガッチリ合うのかというのと、それは運も大きいですね。
――近年、プロ野球だと大谷翔平選手、ボクシングでは井上尚弥選手のように一個人で業界を変えたり、大企業のスポンサーを獲得したり、世間にその名を轟かせるようなスーパースターが登場しています。プロレス界にもそういう人材は現れるでしょうか。
これは競技体系から考えると簡単ではないですが、出る可能性はもちろんあります。むちゃくちゃイケメンの選手が入ってきて、超運動神経良くて、頭も切れて、女子受けもいいみたいな選手が出てきたら、もう一段階、業界の人気も上がるかもしれません。
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